カメラの解放値と像の滲み(色収差)について

先日投稿した写真でちょっと気になる点があったので、調査した

簡単に言うと一部の写真の像が滲んでいるので原因を探る話です

像の滲み (色収差)

この写真とかで

こんな感じの滲みが発生していたのですね。

これは色収差と呼ばれるもので、光の色によって違う屈折率によりレンズを通った光が1点に集まらないことで発生します。

詳細は以下の記事が参考になると思います。

カメラ・レンズ選びと写真撮影のWe...
カメラレンズの色収差とは?起こる原因と対処方法をチェック カメラレンズのレビューなどでよく目にする「収差」の文字。 レンズを評価する際、頻繁に登場するワードではありますが、レンズ性能の何を指しているのかわかりにくいワー...

撮影時の設定・レンズ

撮影に使ったレンズは Viltroxの56mm T1.5 シネレンズです。

カメラはSONYのZV-E10を使って、T1.5(F1.4相当)の全開放で撮影していました。

収差を抑えるには絞りを絞る手法が有効なので、比較してみようと思います

(シネカメラなので絞りがF値じゃなくT値になっています。まあ同じようなものです。)

絞り(解放値)による比較

86 (半屋内)

撮影条件: プログラムオート

T1.5, T2.8, T4, T5.6, T8, T16 の6枚

V220d (半屋外)

撮影条件: プログラムオート + NDフィルター

T1.5, T2, T2.8, T4, T5.6, T8 の6枚

撮影内容のレビュー

86

結構色収差による滲みが発生していた。

また、T1.5のほうが全体的にぼやっとした感じで画質が低く感じた

拡大してみたほうがわかりやすい

実際比較してみると絞りによって画質が変わる (像がくっきり出るようになる)

T4~T5.6あたりが一番画質よく見える、逆にT8やT16みたいに絞りすぎても画質は悪くなるっぽい (ISO感度のノイズ無視しても像が濁ってる)

また解放値によってビネット効果が発生していることを確認した。 (ものによってはケラレとも呼ばれるらしい)

あわせて読みたい

V220d

こっちはめちゃくちゃわかりやすい結果になった。

グリル周辺がT1.5の時に色収差で紫色みたいになってしまっている。

(おまけ) 絞りによるボケ量の比較

T1.5で撮影したもの、背景のボケが深い
T4で撮影したもの、像はくっきりしているがT1.5よりもボケが浅い

まとめ

このレンズを使うとき、はっきりしたイメージを取りたいならT4~T5.6くらいにしたほうがいいっぽい

ボケ効果やビネットを狙って出すならT1.5とか使う

レンズ特性についての参考サイト

Sony Alpha Blog
Sony Alpha Blog : Viltrox 56mm T1.5 Cine lens The Viltrox 56mm T1.5 lens offers excellent optical performance, particularly for portrait photography, with very good sharpness and color rendition. It feature...
LensVid
Viltrox 56mm T.15 Cine Lens Review Today we will be testing our first APS-C Cine lens, the Viltrox 56mm T1.5, part of a new compact video-oriented line of lenses by the company. Viltrox has been ...
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